水中でも小さい物を見るときにはルーペが必要ですよね.でもあまり良いのがない.空中では結構倍率があって大きく見えるのに水中ではいまいち.
ルーペの原理はガラスと空気の屈折率の違いを応用したもの.水中では水とガラスの屈折率となります.空気とガラス,かなり屈折率が違いますが,ガラスと水,あまり大きくありません.これが,空中で大きく見えるのに水中ではいまいちである理由.
ならば,レンズに空気を挟めばよいということで,自作しました.
数年使ってますが,特に問題なく良好です.耐圧○○mかは判りません.今のところ水没してません.
ただし,なんせ手作りなので不細工ですが・・・・
今回これを公開しちゃいます.
材料
・100均で買い求めたルーペ2つ,これからレンズを取り出します.
・エポキシパテ.粘土状の物を2種類,コネコネ混ぜ合わせると固まるヤツです.完全に硬化するタイプや,多少弾力が残るタイプといろいろあり,多少弾力が残るタイプを使用してます.
・セメダインスーパーXG
・アクリルの筒.外形がレンズの外形とぴったりなのが理想です.内径よりレンズが小さいのは駄目.工作用品で売ってます.
・長さ15cm程度の電線の切れっ端.堅い電線が良いです.写真のものはIV1.6mmという規格のものです.
・乾燥剤.デジカメハウジングの乾燥剤で良いです.
・ストローの袋
工程
・アクリルの筒を約2cmに切ります.
・乾燥剤の中身,砂状のシリカゲルを取り出し,ストローの袋を10cmほどの長さにしたものに入れ,口を適当にのり付けします.
・アクリル筒の内側にセメダインスーパーXGでシリカゲル袋を貼り付けます.セメダインスーパーXGをべったり付けないで,所々付ければOKです.要は外れなければよいわけで,後の工程で完全密封してしまいますから,外れると直せません.しかし,べったり付けるとセメダインスーパーXGの幕でシリカゲルが湿気を吸着できなくなってしまいます.
・レンズをアクリルの筒にセメダインスーパーXGを使って貼り付けます.このときセメダインスーパーXGを少し多めにし,内側にはみ出すようにします.そして外側は隙間がないよう完全にセメダインスーパーXGで盛ります.隙間があると水没します.
・数時間,出来れば1日放置しセメダインスーパーXGの硬化を待ちます.
・電線の中程に突起を作り,アクリル筒の外側に電線を巻きつけます.突起はあとで,紛失防止用としてカラビナなどの取り連れ場所になるので,突起の大きさはそれを考慮します.
・エポキシパテをコネコネします.
・アクリル筒の両側にレンズを付けるてから,エポキシパテを筒とレンズに盛りつけ,写真のように整形します.パテはしっかり盛り上げて下さい.
・1日放置しパテの硬化を待ちます.そして完成です.
乾燥剤を封入したのは,結露防止です.デジカメのレンズが曇るのと同様,結露の恐れがあるためです.デジカメ用の物をそのまま入れても良いのですが,ちょっと大きかったのでストローの袋を使ってみました.ストローってのいうのは,そう,あのストローです.ご家庭の台所を探せば一つや二つはあるでしょう.無ければコンビニとかでストローをくれそうな物を何か買って貰って下さい(笑).
最後のパテですが,防水は期待していません.セメダインスーパーXGによる防水層を保護するのと,カラビナフックである電線の固定が目的です.