なにげに地図を眺めていたら,真鶴駅の根府川側最初のトンネルの入り口の脇に,なにやら妙な記号を発見.右の地図を見て下さい.判ります? 北の方にもあり,この付近で6個あります.
なんだろうとあれこれ調べてみたら・・・旧トンネルでした.入り口だけ書いてあるんですね.鉄道としては機能していないけれどもランドマークとして,特に山歩きの人には自分の位置を確認するのに重要でしょう.
さて,旧トンネルは,真鶴から根府川に向かって
・八本松隧道
・長坂山隧道
・赤坂隧道
と3つ.一方,現在線は真鶴トンネル1本.
旧トンネルは開業時代からのもので,耐震性に問題があり,1972/06に新トンネルに切り替えられたとのこと.国府津−真鶴間は関東大震災直前の開通で,当時は熱海線という名前で真鶴が終点.関東大震災でボコボコに罹災し,復興した区間.その後丹那トンネルの開通で東海道線になった.
汽笛一声新橋を〜の鉄道唱歌,なんと344番まであります.その13番替え歌バージョンが「潜る赤沢トンネルの前後は根府川真鶴よ今も忘れぬ穴あきの旧トンネルの面白さ」.ちなみにオリジナルバージョンは「いでゝはくゞるトンネルの前後は山北小山驛今もわすれぬ鐵橋の下ゆく水のおもしろさ」.御殿場線山北−駿河小山間のことです.
この鉄道唱歌替え歌バージョンで「穴あき」と歌われた赤沢トンネルですが,実は片洞門で,「メガネトンネル」の異名を持っていたらしい.トンネルの壁に多数連続して穴があってトンネル内走行中列車の車窓から海が見えたとのこと.
と,ここまで調べて,「そ〜いえば小田原を過ぎてしばらくトンネルが続き,海が見える不思議なトンネルがあったなぁ〜」とハタと思い出したのです.1972年廃止ですから,もう40年近く前の記憶ってことですねぇ〜
この赤沢トンネル,いや洞門はかなり遠くから見えるらしいのです.地図によると赤沢トンネルは海抜60m付近らしいので,現国道からでは見上げる角度がきつすぎて見えないはずですが,海上からなら見えるはず.もしかして西湘から見えるかも知れません.つ〜か,見えるとの話があります.ただし冬だけらしいです.冬以外は緑に埋もれてしまうらしい.
真鶴側坑口は現トンネルに並んでいるので,電車の車窓から見えるとのことで,また,県道からも見えるらしいので,今度見てこようと思っててま〜す.そのほかの坑口は一般人が立ち入れるところからは見えないらしいです.
また,旧トンネル3つともレールは撤去されてはいるもののトンネルとしては健在で徒歩なら通れるって話です.ただし,トンネル管理者(JR東日本?)の承諾が必要でしょうね.
出典
・探検コム鉄道唱歌(オリジナル)
・平野急行鉄道唱歌(替え歌)