報道発表によると,高速道路などの料金見直しを6月に実施するらしい.
・曜日に関係なく上限料金を軽自動車1,000円,普通車2,000円,中・大型車5,000円、特大車10,000円とする.
・エコカー(燃費が1リットル当たり20Km以上)は軽自動車と同料金.
・本州四国連絡道路は,上限料金を軽自動車1,000円、普通車3,000円.
・定額制の首都高速と阪神高速は,普通車500〜900円、大型車1,000〜1,800円の距離別制に移行.
・新料金は6月中に開始.ただしエコカー割引は7月以降,首都高速と阪神高速は年末以降の見通し.
値下げと称する向きもありますが,どう見ても値上げ.「曜日に関係なく」とあるので,平日に限れば値下げだけど.また,現行は「休日割引」が適用されない大型車については,確かに値下げですが.
現行の「休日割引」は,平成23年3月31日までの期限付き.期限付きであるから,これを考えず,本来の料金から考えるべきとの意見があります.しかし,これを打ち切っての移行であるので,値上げと言わざるを得ないでしょう.
渋滞を考慮したり,フェリーを考慮して・・・との解説も入ってはいるものの,ホントなんだろうか.
割引といっても,利用者が直接し払う料金が割引されると言うことであり,値引き分は,「道路整備事業の財政特別措置法」により税金で補填されています.これは,料金割引とETC専用のインターチェンジ建設に限定されるもので,この財源を建設に回そうという動きがあるらしい.なんだかなぁ・・・・
もともと,無料化を公約して勝ち取った政権のハズ.無料化をやらないのならば,次の選挙で嘘つきの罰を受けなければならないでしょう.まっ,もともと,どう考えても無料化は無理で,騙される方もバカだと思うけどね・・・
ところで,次のようなデータがあります.
(1)公約違反だと思うか
Yes 83% No 17%
(2)24年度の完全実施はできると思うか
Yes 4% No 96%
(3)無料化はやめるべきか
Yes 81% No 19%
出所や調査時期がよく判らないので信憑性は定かではないですが・・・
今回の見直しは6月.これは,人気取り政策,選挙目当てであることは明らかですな.
朝令暮改ってのは混乱の元です.有料でオープンしたのなら,初志貫徹でしょう.そして,償還終了したら予定通りとっとと無料化.通行料金が突然無料になったり値下げになったら,フェリーにしても鉄道にしても,いろいろなところで事業計画が狂います.それらに携わる多くの人の生活に影響します.
天城北道路のように,十分有料道路のスペックを備えているにもかかわらず,始めから無料の道路も,最近ぼちぼち開通していますね.これは朝令暮改ではないから,「いろいろなところの事業計画が狂う」って話にはなりません.それなりに,交通の流れが変化することを見越しての周辺事業が動きます.
土日限定では,たとえば串本・越前・隠岐・佐渡など遠方に出かけるのは無理.金曜夜出発して土曜朝着いて,土日潜り,日曜夜に向こうを発ち,月曜朝帰り・・・なんてのも不可能ではないですけど,体力的に実質無理.「曜日にかかわらず」となれば,こんな無理をせず行けるので,まぁ,「普通車2000円上限」は歓迎ではあります.本来は,とっとと償還終了して無料化になるのがスジですが,プール制路線は永久に償還終了しないように新路線を継ぎ足し続けるでしょうから・・・